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株式会社YMFGキャピタル

株式会社YMFGキャピタルは、「金融(エクイティ)の力で地域を変革する原動力となる」を
ミッションに掲げ、1996年の創業以来、スタートアップ投資と地域企業への事業承継・事業成長支援という二つの軸を中心に、投資先支援を行っている。2019年からは、地域企業の事業承継支援、及び次世代経営者の発掘・育成を目的としたサーチファンド事業を開始し、サーチャーの登用・選考プロセスにおいてAI面接を活用している。今回は、経営者候補という見極めの難しい領域において、AI面接をどのように活用しているのか、YMFGキャピタル取締役の藤本さんにお話を伺った。

 
 
 
▶ どのような課題がありましたか?
 
当社では2019年からサーチファンド事業に取組んでいます。サーチファンドとは、経営者を目指す人材が、投資家の資金で企業の株式と経営を承継する、第三者承継の投資手法です。この仕組みでは経営者候補の登用が重要となりますが、通常の社員採用とは異なる視点での見極めが求められます。開始直後の1号ファンドでは、外部からサーチャーを紹介いただく形を取っていましたが、2022年に立ち上げた2号ファンドでは、対象エリアを全国に広げ、自社での募集を開始しました。
その中で直面したのが、「この人が経営者としてやっていけるのか」をどう判断するか、という課題です。経営者候補に求められる資質には、相性や胆力、意思決定力など、どうしても曖昧になりがちな要素が多く含まれます。また、人による面接だけでは、候補者が身構えてしまい、本質が見えにくくなることもあります。そこで、客観性・定量性があり、複数人で共通認識を持てる評価軸が必要だと考えました。
そうした検討を進める中で、社内のスタートアップチームから面白いサービスがあると紹介されたのが、対話型AI面接サービスSHaiNです。導入にあたっては、タレントアンドアセスメントとともに、時間をかけて求める人物像の見直しや思考の整理に取り組みました。その過程で、そもそも、どのような経営者を求めているのかを整理するプロセスをしっかり取れたことは非常に有意義でした。そのうえで、それを見極めるための手段としてSHaiNを位置づけることができ、社内でも自然に受け入れられました。定量化されているからこそ、建設的な議論ができるということも実感できました。
 
こうした点から、我々が求めている見極めにはSHaiNが必要だと納得しました。

 
 
▶ AI面接の導入とその結果について教えてください
 
SHaiNを実際に使用してみて、面接評価レポートは非常に分かりやすいと感じました。特に、項目ごとにスコアが可視化されるため、重視している資質を数値で認識できる点は大きなメリットです。エピソード部分をすべて読み込むのは負担がありますが、回答がテキスト化されているため、後で見返したり、気になった項目だけ内容を確認して、対人面接で深掘りするという使い方ができます。
 
導入時には、面接工数の削減とデータ蓄積も課題でした。以前は、50名以上の候補者に対し、一次、二次、三次と対人による面接を行っており、延べ9名の面接官が担当していました。日程調整だけでも大変な負担でしたね。SHaiNは、一次と二次の間に「1.5次」として導入し、合否を決めることはせず、情報収集に特化しました。こうした運用の中で、現在では対人面接に関わる面接官を4名まで縮小でき、拘束時間も大幅に削減されています。面談コストは年間52万円、時間にして25時間の削減を実現しました。それにもかかわらず、収集できる情報とともに判断材料が増えるというメリットも生まれています。
また、面接の進め方や質にも大きな変化がありました。評価が低い項目があれば、重点的に確認し、高い項目は深掘りしすぎないなど、質問の方向性が明確になりました。その結果、ミスマッチの確認や懸念点のすり合わせなど、人にしかできない部分に、より多くの時間を使えるようになりました。

 
 
▶ 導入した感想と今後の活用についてお聞かせください
 
情報共有や可視化の効果は、対人での面接時にも実感できています。面接評価レポートは見やすく、資料としても使いやすいですね。投資委員会の資料にも活用しており、なぜこの人を選んだのかを説明するうえで、明確なエビデンスになっています。
 
また、実際に使ってみて初めて得られる気づきもありました。事前に十分準備をしたうえで導入しましたが、運用の中で違和感を覚える場面があり、振り返りを通じてその原因を探り、着眼すべき資質を見直したこともあります。エビデンスが残るからこそ、そのような議論ができる点も大きな価値だと感じています。

 
今後はさらにSHaiNを活用し、データの蓄積を進めながら、経営者候補という難しい領域において、どのような人が活躍するのかを言語化していきたいと考えています。AIだからこそできることと、人がやるべきこと、その役割分担も見えてきました。将来的にはさらに踏み込み、経営者向き、プロ経営者向き、会社との相性といった点についても示唆できるのではないかと考えており、これによって業界を一歩リードできると確信しています。
 
 


今回インタビューにお答え頂いた 藤本様