スタンダードプラン

株式会社神戸工業試験場

ESからAI面接へ、対人面接の密度と精度を向上

神戸工業試験場様_AI面接インタビュー

70年以上の歴史と実績を誇る国内最大級の独立系民間試験場である株式会社神戸工業試験場。航空・自動車・交通・エネルギー・医療などのさまざまな業界において故障解析や各種試験、検査のほかコンサルティングなどのサービスを提供している。厳しい品質管理が求められる業務を担保するため、人材は最大の資産であると明言し、そして育成にも注力している。2021年から対話型AI面接サービスSHaiN(以下AI面接)の導入に踏み切った。その後、人材獲得には変化があったのだろうか。採用を担当して8年目の山戸浩史さんに伺った。

構造化面接への関心がカギに、AI面接で採用を変革

神戸工業試験場で採用を担当する山戸さんが、AI面接の存在を知ったのは、よりよい人材確保のための情報収集をする過程だった。「以前から構造化面接に関心をもっていたのですが、対人面接で実施するためには、面接官の技量が必要であり、実行がかなり難しいことを知りました。それでもこの手法を実現する方法はないものかという思いは持ち続けており、参加したセミナーの配布物でAI面接を見て、問い合わせをしてみました」

堅実な社風である神戸工業試験場では採用過程においても変化を受け入れることの難しさに直面していた。5年前まで、エントリーシート(以下ES)や履歴書は手書きが決まりごとだった。このような状況のなか、AI面接の導入はかなり思い切った変革だったという。「性格は字に現れるという考え方自体は間違いではないのですが、少しずつ時代の流れに合わせていこうと、まずはES、翌年は履歴書をデジタル化することでステップを踏んできました。その先にあったのがAI面接だったといえます。導入を上申し、最終的には面接の結果を明確にデータ化できることが理解され、社内の納得を得ることができました」

トライアル受検は山戸さん自身と当時の内定者数人に協力を得た。受検の手ごたえの感想を聞くと「私自身は、面接で話すことを決めていなかったということもあり結構大変でした。面接時間は1時間程度でしたから平均的だったようですが、通常の対人面接で1時間みっちり話す機会はあまりないですよね、体感として長いという印象をもちました。面接官としての経験と比較して感じたのは回答に対する深掘り質問ですね。人間同士の面接であれば、相手の様子を見てなんとなく察しますから、回答に詰まっていたらフォローを入れますし、心情として徹底した深掘りは難しいこともあります。しかし、AI面接は基準を満たす回答が得られるまで遠慮なくどんどん深掘りしていきます。だからこそしっかりした情報を獲得できるのですが、ごまかしが効かず受検者は大変と感じることもあるでしょうね」面接評価レポートについてはどうだったのだろうか。「一定の基準で評価がスコア化されることは魅力的でした。内容が気になれば、回答テキストに戻って詳細を確認できるのもよかったです。また、総合評価でどんなことが評価されているのか、まとめられているのも使いやすかったですね」

 

面接評価レポートで採用基準が明確に

神戸工業試験場では、AI面接導入にあたり、選考工程の最初であるESとの代替という方法を取った。では、これまでの面接において生じていた問題点を解決することはできたのだろうか。「これまでの判断基準は、面接官の経験値によるもので、個々の評価が曖昧なところがありました。候補者1人に対して3人もしくは4人の面接官という形式をとっており、候補者のことを把握できず手探りで話を引き出す状態でしたので、効率的に面接進行ができない状況がありました。また、評価に明確な基準はなく、それぞれが受けた印象をすり合わせて決定する形でした。採用担当として、候補者の方にフィードバックをしたくてもなかなか難しく、毎年どういう基準で合否を判断したのかという明確な記録も残せないため、蓄積された経験値を翌年以降の採用に反映できていないということも課題でした」

AI面接はどのように活用しているのだろうか。
「AI面接導入後は、まず明確に評価の基準が安定したことがよかったですね。また、すべて記録されたレポートが納品されますから、対人面接時の話題の引き出しもスムーズにできました。AI面接での選考は資質を見極めるフェーズで、次の対人面接での選考では合否を決めて動機付けをするフェーズというすみ分けがきちんとでき、それぞれ密度の濃い選考ができるようになりました。導入してからまだ日が浅く、検証しながら活用していく段階なのですが、AI面接で合否を決めることはしていません。あくまで参考値として活用しています。AI面接は多くの情報を獲得できますので、対人面接ではさらに話を深め、確認していく場だと考えています」

ESに頼らないAI面接による密度の濃い情報収集を実現

採用ステップとしてなくてはならないものとなったAI面接であるが、採用担当者の時間や手間の削減には役立ったのだろうか。「AI面接導入前は、まずESの提出後、対人での一次面接、次に役員面接、そして内定という形でした。今はESをAI 面接に置き換え、終了後にオンライン面談を実施、その後は従来と同じ流れとなっています。フタを開けてみたところ、最初にAI面接の案内をしても、なんとなく応募したという入社意欲が低い候補者は受検しない傾向があり、ある意味、一種のふるいのような役割になっていますね。実務の視点から見ると、面接評価レポートを全部読むという工程が加わったため、労働時間が減っているわけではありませんが、明確でわかりやすい情報を得られ、面接官の評価基準を言語化できるメリットは大きいです」

今後のAI面接の活用方法を伺ってみた。
「配属は、社内での適性や現場の状況を見て決めています。また、トレーニーズ・パートナー制度を設けるなど、新人育成に力を入れています。AI面接については導入からまだ日が浅く、入社後の状況は語りづらいですが、新しい採用フローが定着していくにつれ、導入の影響を分析してさらに活用していきたいですね。
話し方や話題など、回答のテキストからその人らしさを読み取ることができるようになりましたし、AI面接導入後はこれまでできなかった候補者へのフィードバックも行っています。フィードバックは基本的にポジティブな点を伝えていますね。レポートになっているので、いつでも振り返って確認できることもAI面接のメリットだと思います」

時代に合わせた変革を試みるなかで、AI面接の導入が応募者との質の高い面接を実現している。