スタンダードプラン プレミアム

リリカラ株式会社

AIと人、的確な役割分担の鍵は面接評価レポートの徹底活用

リリカラ様_AI面接インタビュー

(左順に)今回インタビューにお答え頂いた 大塩様   山村様   廣澤様

1907年(明治40年)神奈川県で荒物雑貨商として創業したリリカラ株式会社は、「快適な生活空間を創造し、提案する」を企業使命とし、時代とともに移り変わる快適な住空間を提案、インテリア用品の販売を行っている。2023年1月から対話型AI面接サービスSHaiNを導入、それ以前の採用とはどこが変わったのか。導入前後の経緯について、採用担当者にお話を伺った。

面接評価レポートの充実した内容に納得 評価基準も明確に

「採用面接の課題として、人の面接では候補者一人当たりに費やす時間が限られているため、質問に対する回答時間が短くなってしまうことや、担当者として日程調整の負担を感じていました。採用担当者の人数は限られていますし、限られた面接時間では、面接官の主観や先入観で評価が左右される可能性があり、公平な面接のために基準を設けようという狙いもありました」と山村さん。
採用業務の負担が大きいと感じていたところ、会社説明会に関わる事務作業をアウトソーシングしていた企業から動画やAIを用いた面接を提案されたことが導入のきっかけとなった。

「動画面接も検討しましたが、一人当たりの面接時間や評価にかかる所要時間の課題はクリアできませんでした。SHaiNは十分な時間をかけて候補者から聞き取った回答がテキスト化されることや、評点や回答内容が総合評価にまとめられた面接評価レポートが、資料となることから導入を決めました。ただ、社内では今まで対人で行ってきたことを『AI、機械に判断させるのか』という抵抗はありました。そこでまず採用担当者がトライアル受検して感覚をつかみ、タレントアンドアセスメントの担当者と相談し、的確な評価の助けとなる資料を作成してもらいました。資料は、当社の『求める人材像』からコンピテンシーを明確にし、面接評価レポートのどんな資質に着目すべきか、そして何を重視すべきかを洗い出し、分析結果としてまとめたものです。この資料を説得材料に使いました 」

 

採用業務のピークをAI面接がサポート 負担軽減を実現

「面接評価レポートの回答テキストには、状況や課題、それに対してどんな行動をしたのかが回答ごとに色分けされており、その後の選考にも活かしやすいと感じています。レポートに関してはかなり深く読み込み、情報収集として役立てています。 動画で面接時の態度などが確認できるのもいいですね。面接時間すべてを録画しているのではなく、質問ごとに時系列で録画されていることから確認作業の負担も減っています」と山村さん。

大塩さんも採用担当者の一人としてトライアルに参加し、聞き取りの内容には納得したという。「候補者が希望する職種それぞれに必要な資質があるか確認できます。結果的に面接官の聞き取りに加え、さらに深く内容を確認している印象です。面接官の思い込みが排除された評点が数字で明記されることが非常に活用しやすいです。AI面接導入前に行っていた集団面接に比べ、はるかに多くの情報が得られています」限られた期間に集中する一次面接ではマンパワーの問題もあったという。山村さんは、「一次面接では候補者数が多いことから対応する面接官も多数必要になり、他部署から応援に入ってもらうことがありました。AI面接に置き換えたことで業務削減につながっています」

 

候補者と企業のよりよいマッチングを可能にする

対人面接との違いについて廣澤さんは語る。「AI面接の後、対人で面談を行っています。これは選考ではなく、候補者のことをより深く知る機会なのですが、私が進行役を務め、もう一人の担当者がPCでレポートの内容を確認しながら、回答にもとづく深い内容の質問を行い、相手に寄り添った話をしています。1時間ほどの面談になりますが、候補者からは『本当に自分のことをわかっている』という反応がありますし、関係性が作れている手ごたえがあります。私たちの選考フローでは、AI面接を使った一次面接と対人で行う役員面接を行っています。面接回数が2回と少ない分、機会をしっかり活かしその人を理解するように努めています」廣澤さんによると、面接において業務が軽減された分、人事面談や動機付けへの注力が実現しているとのこと。「こんな会社なんだ、ここではこんな人たちがこんな雰囲気で働いているんだ、と会社へ視線を向けてもらっています。我々会社側も候補者から選ばれる立場にあることは常に意識し、しっかり私たちの想いを伝えています」

また、廣澤さんは少し角度を変えた見方もあるという。
「AI面接に関しては、少し異なったメリットも感じています。私たち採用担当者もトライアルで痛感したことですが、AI面接にかかる負荷は、気軽に受検するには決して軽くない。AI面接を受検する方は、そのハードルを超えて一定の意欲をもっている方が多いように感じます。採用側が求めている『志望動機がしっかりしていて、ぜひ入りたい』という候補者を獲得しやすい。過去行っていた対人での集団面接だと、積極的で話が上手な候補者がいると、はるかに強い志望動機をもっている候補者がいたとしても、発言機会を得られないまま不合格になることがあったのです。AI面接では誰もが平等に発言の機会を得ることができ、その人となりを知ることで、入社したい候補者と獲得したい企業側がうまくマッチングできる機会になっています」

そして、山村さんは進化し続けるAI 面接とともに、新たな活用方法に目を向けている。
「AIが進化し、ChatGPTを使ったサマリーが出るなど、日々変化していることをお聞きし、新しい取り組みに期待しています。一方で、面接中の態度や不適切な発言などが特記事項に入るなど、人の目を使ったプレミアムプランにも魅力を感じています。どんなプランや使い方がいいのか、よりよい採用の実現のために、これからも試行錯誤しながら活用していきます」