スタンダードプラン

丸尾興商株式会社

面接クオリティの向上により、高モチベーションの人材獲得が実現

静岡県を拠点に管工機材卸市場では県下トップシェアを誇る丸尾興商株式会社。水道・住設・機工の各分野を網羅し、自社ブランド商品も含めた多種の資材を取り扱う地域密着型企業だ。創業半世紀という歴史がありながら、組織の見直しにも積極的に取り組んでおり、迅速かつきめ細かいデリバリー体制には定評がある。地方ならではの採用事情や成功ポイントを担当者の染葉直紀さんに伺った。

対話型AI面接サービスSHaiNを乗り越えた達成感が就職へのモチベーションを生む

静岡県に本社を構える丸尾興商は、SHaiNをサービス開始後直後の2019年採用からいち早く導入した。当初は東京や大阪などの大学に在学中のUターン就職希望者の獲得を狙ったが、実際は地元に戻って就職活動をしている人が多いため、あまり明確な反応が得られなかった。しかし、予想外の面で大きな効果が表れた。

「密度の濃い情報が獲得できることはもちろんですが、候補者が一連の採用フローを進んでいく中で、AI面接の受検が一番大変だったという印象を抱いており、大きな課題を乗り越えたという達成感を持っていることに着目しました。いわばAI面接は大きなハードルのような存在です。超えたからこそ採用されるし、超えたという自信にもつながっています。この達成感は辞退率減少につながりました」。
候補者によっては2時間以上かかることもあるSHaiNは、対人面接とは違い、じっくりと話を引き出すことが可能だ。これが受検者にとっては、全力で取り組んだという実感となり、きちんと評価されたという信頼につながっているという。

採用側にとっては質問項目だけでなく、観察項目と動画によって、面接時の様子や理解力、表現力がわかるというメリットも大きい。
「例えば、疲れなどから暴言を吐いた場合、きちんとレポートに記録されています。態度や表情も含めて、今後一緒に仕事をしていく仲間としてふさわしいかどうか、冷静に判断することができます」。

マッチングを重視し、あえて選考工程は減らさない

候補者からのSHaiNに対する反応はどうなのだろう。

「正直、まだ候補者からの誤解は多いと感じます。AIにジャッジされるのは嫌だという方が必ずいるため、説明会の終わりには10分程度の時間をかけて、「評価は人がしていること」「最終判断は企業側がすること」を丁寧に説明しています。理解されれば抵抗はないですね」。

丸尾興商では会社説明会参加後にエントリーシート(ES)提出、筆記試験、適性試験を経て対人面接2回という採用フローを行っており、SHaiNは対人面接の前に組み込んだ。来社機会だけでも最低5回となり決して少なくはないが、候補者と企業とが理解し合う徹底的なマッチングを大切にしているため、SHaiN導入は工程を減らすためではなく、情報をより得るためのツールと認識している。

対話型AI面接サービスSHaiNの情報をもとにした対人面接は効率的かつ深みのある質問が可能

「対人面接の前段階でAI面接を導入したことにより、評価レポートが力を発揮しています。事前に人となりを知り、学生時代に何をしてきたかを把握することで、より深い内容を聞くことができるし、計画的に効率的な質問ができるようになりました。また、グループ面接であっても一人ひとりに適切な質問ができるというのも大きなメリットですね。対人面接の質が上がり、会社が求める人材へのアプローチが確実にできています」。

丸尾興商ではかねてから内定辞退や早期離職防止に気を配ってきた。候補者が社内の雰囲気を知ったうえで、納得して入社してもらうため、会社説明会では入社1~2年目の若手社員に対応を任せ、本音を語らせる。手が届く年齢の先輩たちと話ができるとあって、学生たちも心を開いて質問をしているという。また、同時に行う会社見学では、たとえ汚く見える部分でも裏の裏まで見せて、何も隠さないというポリシーを貫いている。
これらの努力にSHaiN導入が加わり採用は順調だという。内定辞退率が低いため、2020年採用工程は早期に終了することができた。人事担当者の負担と採用予算の軽減も現実となっている。

2019年10月1日時点