スタンダードプラン

株式会社ホリプロデジタルエンターテインメント

ホリプログループのデジタル特化型企業として設立され、タレント事業、マーケティング事業、e-Sports事業、自治体・行政支援事業など、幅広い事業を展開する
株式会社ホリプロデジタルエンターテインメント。対話型AI面接サービスSHaiN(以下SHaiN)の導入で採用がどのように変化したのか、コーポレート本部リーダーの大森さんにお話を伺った。

 
 
 
▶ どのような課題がありましたか?
 
最も大きな課題は「選考基準のあいまいさ」でした。私自身が未経験の状態から新しい人事組織づくりに携わる中で、面接の評価において客観的な基準がなかったため、候補者が公平に判断されているのか自信がありませんでした。それまで複数の面接官が担当していたのですが、
評価基準が統一されていないため、面接官個々の主観を排除することができていない状況でした。

2023年6月に採用改革として部長とともに組織の基盤を整える取り組みを始めるにあたり、
「構造化面接」を導入することになりました。ちょうどその頃、先行してSHaiNを導入していた株式会社ホリプロからサービスの存在を知りました。
SHaiNは「構造化面接」をAIに学習させており、私どもが考えていた面接手法をデジタルでも実践できることもあって、非常にスムーズに導入できました。
 
ただ、導入にあたってはSHaiNや「構造化面接」の考え方をしっかりと周囲に理解してもらう必要がありました。そのため、なるべく噛み砕いて丁寧に説明する努力は欠かせませんでした。

 
 
▶ AI面接の導入とその結果について教えてください
 
まずは私自身がトライアルを受けてみました。自分自身で弱みと感じていた部分が、その通りにしっかりと評価されており、納得しました。また、十分に回答したつもりでも、AIから見るとまだ答え切れていないと判断され、深掘り質問をされることもあり、それがまた面白く、衝撃でもありました。既存社員にも受検してもらったのですが、社員一人ひとりへの理解が格段に深まりました。私の着任前に入社した社員についても、細かく過去の経験や背景を把握でき、履歴書や職務経歴書では見えてこなかった人柄や考え方の傾向まで読み取ることができました。

採用フローにおいては、一次面接と二次面接の間にSHaiNを位置づけています。導入にあたって効率化は考えず、むしろ面接のクオリティを上げるためのプラスアルファの要素として取り入れています。構造化面接をSHaiNで行ったうえで、二次面接以降では、カルチャーフィットや指向性など、対人の面接でしか確認できない点に重点を置き、自由度の高い面接を行っています。SHaiNというツールを加えたことで、理想的な役割分担ができたと感じています。

SHaiNの結果は、面接官との印象にも大きな乖離はなく、事前に研修を通してレポートの読み方を学んだこともあって、違和感はほとんどありませんでした。また、今まで面接官個人の判断だけでは不合格になっていたかもしれない候補者に対しても、同一基準で冷静かつ客観的な判断ができるようになり、面接のクオリティそのものが大きく変わりました。
 
 


今回インタビューにお答え頂いた 大森様

 
 
 
 
▶ 導入しての感想と今後の活用についてお聞かせください
 
導入から1年ほどですが、SHaiNは私たちの採用フローにすっかり馴染みました。それとは別に、SHaiNの評価と対面での評価を組み合わせた「面接評価シート」を新たに作成し、次の面接担当者への情報の引き継ぎが正確にできるようになりました。対人面接のクオリティが格段に上がり、情報も一元化することができました。
 
導入してから、大きなトラブルはありませんが、周囲に雑音がある環境で受検したことで正確な評価ができなかったという事例はありました。こちらについては、面接のトラブルというよりシステム改善の余地を含めた事例であると受け止めています。

エンタメ業界という定性的な要素が欠かせない業種において、定量的な視点やデータに基づいた判断を導入することは、新しい挑戦であり、欠かせない進化でもあります。そこにこそ「デジタルと人との融合」が生まれる可能性がありますし、これからもその可能性に期待していきたいです。SHaiNはそのツールの一つとして、今後も活用の幅が広がると考えています。