株式会社北國フィナンシャルホールディングスは、「Quality Region」の実現を目指し、地域に根ざして価値を還元する多彩な取り組みを進めている。法人営業においては、本質的な課題を見極める「事業性理解」を起点に、資金提供を含む最適なファイナンスを提案。加えて、コンサルティングやキャッシュレス推進、投資事業、デジタルバンクの開発、人的資本経営など多岐にわたる領域で価値創出に挑戦している。対話型AI面接サービスSHaiN(以下SHaiN)を導入した背景や活用方法について、前川さんにお話を伺った。
▶ どのような課題がありましたか?
書類選考、特にエントリーシートだけでは候補者の人物像を十分に把握できないという課題意識が、SHaiN導入のきっかけとなりました。近年では、学生の間でもAIツールの利用が一般化し、エントリーシートの作成にも活用されるケースが増えています。さらに、過去の質問例や対策情報が採用関連サイトを通じて広く共有されるようになったため、エントリーシートに代わる、より有効な判断方法を導入しようと検討を始めました。
複数の面接サービスを比較検討する中で、当社がすでに利用していた採用管理システム(sonar ATS)と連携できることに加え、学生の負担が少なく、質の高いフィードバックが得られる点など、当社の求める条件を満たしていたことから、SHaiNを選定しました。さらに、選考プロセス自体が新たな取り組みとして機能し、変化や改善に前向きな企業姿勢を発信できる点も、導入を後押しする要因となりました。
まずはトライアル受検を通じてサービス内容や有用性を確認しました。その結果、面接官による評価のばらつきを排除できることで選考の公平性が向上し、候補者一人ひとりの個性をより正確に見極められるという実感を得られたことから、新卒採用のタイミングで本格導入に至りました。
▶ AI面接の導入とその結果について教えてください
現在は、採用フローの初期段階である書類選考の一環としてSHaiNを導入しており、受検者の評点一覧をもとに、各評点の高低や特徴的な傾向を持つ候補者をピックアップし、次の面接に進めるかどうかの判断材料としています。SHaiNの導入により判断基準が明確になり、必要な情報を事前に把握できるようになったことで、対人での面接で深掘りすべき項目が減少し、面接官の負担軽減にもつながっています。
SHaiNの面接評価レポートは、各項目の評点を通じて候補者の資質を客観的に把握できるだけでなく、全ての回答がテキスト化されているため、エントリーシートよりも人物像を明確に捉えられるようになりました。レポートとしてまとまっていることで、再確認や振り返りもしやすいです。回答内容からは、型通りの質問では引き出せない情報も多く、候補者の本質的な部分がより伝わってきました。
また、各観察項目の評点に添えられたコメントやフレーズには、その人ならではの個性が的確に表現されている印象を受けました。
今回インタビューにお答え頂いた 前川様
▶ 導入した感想と今後の活用についてお聞かせください
新卒採用において導入開始して間もないのですが、今後の活用については非常に前向きに考えています。まず、面接の工数およびコスト削減のため、対人の面接との置き換えを進めていきます。
加えて、中途採用や社内の人事異動のほか、出向先の見極めなどに活用できるのではないかと考えています。さらにコンサルティング業務の部門において社員インタビューなど、外部向けサービスへの応用も検討しています。中長期のプランにはなりますが、実際に導入を始めてみて、さまざまな部門における可能性を感じています。
北國フィナンシャルホールディングスは地域に根差した企業です。候補者に興味をもってもらい、選考における負担を少なくするという取り組みが、都市部の企業以上に必要だと感じています。SHaiN導入という先進性と、都市部と同水準の選考プロセスの実現は、人材確保の競争力向上につながると期待しています。
株式会社北國フィナンシャルホールディングス
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