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スタンダードプラン

ロジスティックスオペレーションサービス株式会社

面接はAIと対面とで役割分担。採用の可視化だけでなく入社後のキャリアパスをサポートするツールとしても活用

ロジスティックスオペレーションサービス株式会社は、2006年9月に設立され全国40か所に事業展開している物流オペレーションの専門会社。物流拠点における入出庫や保管のみならず、倉庫オペレーションにおける生産性の向上や、輸出入や調達等のバックオフィスサービス、さらには人材派遣までを担っている。
2020年から新卒採用で対話型AI面接サービスSHaiNを活用してきたロジスティックスオペレーションサービス。導入2年目に入っての手ごたえを、人事担当の松川明日香さんにお聞きした。

評価レポートによる工数削減と回答内容の可視化が実現した

ロジスティックスオペレーションサービスがSHaiNの導入を検討し始めたのは、2020年。実は当初、アルバイト採用での利用を想定していた。
「人事役員が、外食チェーンのアルバイト採用にAI面接を活用しているという情報を得て、興味を持ったことがきっかけです。当社は現場勤務のスタッフを年間200名程度採用していますので、そこで利用できないかを検討しました。応募者との日程調整が難しかったり、当日になって面接キャンセルがあったりと、現場での負担軽減に期待したのです」。
資料請求の後、SHaiNの仕組み理解やトライアル受検検討などを進めるうちに、新卒採用でこそ活用できるのではないか、との方向転換がされていった。
「近年、物流業界は急激な需要増加や人手不足に伴い、AIやIoT、ドローンといった最先端技術の活用を進めています。当社も新しいツールを積極的に採り入れる社風のため、導入までの道のりもスムーズでした。どのような使い方が効果的であるか、といった検討を重ねていくなかで、新卒採用での活用がベストだろうという結論に至りました」と松川さん。

現在はオンラインでの会社説明会を経て、書類選考後の初期フェーズにてSHaiNを使用している。「最初に面接評価レポートを見た時は、候補者の発言が一言一句全て文字化されているのにびっくりしました。対面ではここまで詳細な話を聞けないですし、文字として残すこともできない。工数を削減しながら多くの情報が得られると実感できました。その後の対人での最終面接前には一通り目を通しているのですが、事前に『総合評価』や『特徴と傾向』でその人となりを確認できるのも効率的です」。
対人面接の際には、面接評価レポートで気になった点や回答がなかったN/Aの資質について確認するのみで、AI面接と対人面接の役割分担を意識した運用をしている。
「AI面接でしっかりと本人のことを知ることができているので、対人面接では候補者が弊社を知るための逆質問に多くの時間を割けます。AI面接で得られた情報を交えながら、相手の気持ちに寄り添い十分なコミュニケーションを図ることができるので、内定後の関係構築にもつながっていると感じます」。

読み方説明やカスタマーサポートを使いこなす

AI面接は独自のメソッドに基づいて質問を行い、その評価が面接評価レポートとして納品されるが、レポートの読み取り方や使い方への戸惑いはなかったのだろうか。
「トライアルの終了後にそれぞれの資質について解説を受けました。その後も評点の意味についてだけでなく、どのように使っていくとより効果的であるかなど、折に触れてサポートしていただけたので、困ることはなかったですね」と松川さん。求める人材像の分析やそれに基づいた基準の設定も検討したが、自社の特性や候補者の動向などを踏まえて、現在は特定の資質にこだわらず幅広い人材を採用している。

実際に受検した候補者の反応はどうだったのだろう。「会社説明会では、物流業界はAI活用が盛んなことを話し、それを踏まえて採用選考でもAI面接を実施していると伝えています。そのためか、受検後の候補者の感想は『先進性のある会社なんですね』というポジティブな反応をいただいています」。

まだ導入2年目で導入前後における採用者の違いまではわからないものの、自社にマッチした人材が採用できているといった手ごたえはあるという。データが増えていくなかで、さらに面接評価レポートをどう活用していくか、採用後の活躍も踏まえて期待値は大きい。

人事は採用だけでは終わらない。適切な人材育成のためのツールとして活用

「ロジスティックスオペレーションサービスでは、入社後の一定期間、現場オペレーションに従事し基礎知識を学びます。作業的なことも多いため単調と感じるかもしれませんが、今後マネジメント業務を任せていくためにはまず現場を知っておく必要があり、その経験は非常に重要です。ただ、自ら行動できる人材ほど現場経験を積むこの期間に脱落しやすかったり、人間関係につまずいたりする可能性があります。そこで、入社後に一人ひとりの資質や性格に合わせた育成をしていくために、SHaiNが活用できないか?と考えているんです」と松川さん。今直面している課題や悩みを解決するのが良いのか、少し先のキャリアパスを提示すべきなのか、人によりアプローチの仕方を変える。同僚との相性、どんな上司のもとが大きく成長するのか等、その人が最も力を発揮できるような配属について、面接評価レポートの活用を考えていきたい、という。

「採用活動や就職活動は、企業と候補者がお互いを選ぶ場です。そのためにいろいろな条件がありますが、何が大切なのかは人それぞれです。私たちは社員を大切に思い、しっかりと見守っている事、その社員に合った育成や教育をしている事を伝え、それらを魅力と感じて頂ける方に納得して入社していただきたい。今後もSHaiNを活用し、自社で活躍する人材を育成していきたいと思います」と語られた松川さんの言葉には、実直に人事業務に従事する姿勢がうかがえた。

2021年11月1日時点

スタンダードプラン

株式会社ホリプロ

人材を重視するエンタメ企業と人の資質を研究してきた会社の出会い

創業以来60年余り、大衆とともに歩む「文化をプロモートする人間産業」を社是に、エンターテインメントのあらゆる領域において、ナンバーワン&オンリーワンのコンテンツを作ってきた株式会社ホリプロ。時代のシンボルとなるスターの発掘、育成はもとより、タレントだけではなくスポーツ選手や文化人など、多岐にわたる分野の人材のマネジメント、映像や演劇の制作などさまざまな事業を展開してきた。
22年卒業予定の採用選考で、AI面接サービスSHaiNを取り入れた。その経緯を、経営企画本部人事部の和田瑞希さんに聞いた。

公平、公正で客観的な評価をしたい

採用選考にShaiNを使うことになったきっかけは、堀社長からの「AI面接を取り入れたらどうか」という提案だった。もともと新しい技術、より良い人材の採用方法などに関心を持っていた社長からの声掛けに、和田さんはAIを使った採用面接ツールを調べ、SHaiNに行きついた。「タレントアンドアセスメントさんは以前から採用のコンサルティングを行っていた会社であり、人の資質を研究し続けてきた会社が開発したサービスとのことで、興味を持ちました」。

ホリプロは有名企業なだけに、毎年数多くの学生がエントリーしてくる。そのため、他社と比較しても選考は複数回重ねることが必須となるが、そこで課題となっていたのはどんな点だろうか。「初見で人を判断・評価するというのは、誰にとっても本当に難しいことです。そのため、どうしても面接官の経験則や価値観に寄ってしまうところもある。面接官によって関心を持つ点も違うでしょうし、深掘りするポイントも変わってくるかもしれない。面接官全体に研修をしたとしても、人が行うからこそ起きるハロー効果や論理的錯誤などの心理的錯覚は拭いきれず、時間的制約もあってハードルが高い。どこかのフェーズで、きちんとした客観点な評価を得られる機会が欲しいと思っていました」。
客観的な評価を人間が行う難しさというのは、どの企業も抱える課題と言っていいだろう。「SHaiNが優れていたのは、客観的評価をする1つの手法である構造化面接をAIが学習しているというところです。なので、学生がどのように答えても、たとえ話下手でも、最後まで公正・公平に話しを聞いて、きちんと資質を評価する。すごく頼もしく感じましたね」。

さらに導入時の説明も納得を得られるものだったという。「SHaiNでは測れない資質もある、ということもはっきり伝えていただき、信頼感が増しました。『社風や企業文化に合うかどうか、人の熱意や志望度合いは人が判断してください。』『決断力や判断力は面接で判断できる項目ではないため、ShaiNでも測れません』といった話は、選考のどのフェーズで何を確認するのか、といった選考フローそのものの視点を見直す機会にもなりました」。

人とAIの評価にギャップはあるか?付加価値は何か?

本格的に導入する前のトライアルでは、入社したばかりの社員に協力を得た。確認したかったのは2点。AI面接と自分たちの面接での見立てにギャップはあるのか?と、AI面接を使用する付加価値があるかどうか?である。

ギャップに関しては問題がなかった。「自分たちが行ってきた評価も間違っていなかった、と確証を得られた感じです。客観的な評価も得ることができ、この評価で良いんだ、という自信をもって次へ進んでいけました」。付加価値の部分に関しても、これまでの面接では知ることができなかった部分が見て取れるようになったと言う。「もともと、一人ひとりに時間をかけしっかり話を聞く時間を設けて、公平な評価をしたいという思いがありました。けれど、時間は限られている。ShaiNによって、1時間あまりにわたり候補者がしっかり話してくれた内容がデータとして得られたのは大きかったですね」。
結果、SHaiNを活用するイメージができ、導入に踏み切った。

変革期の今、必要な人材とは

「今、世の中は変革期です。こういった時代だからこそ自社に必要な人材はどんな人なのか。今年は特に、その点も課題として持っていました」。ShaiNの導入に際して、ホリプロが求める人物像を改めて洗い出してみたという。「タレントマネジメントや制作などの仕事で必要とされるいくつかの要素をお伝えしたところ、タレントアンドアセスメントからは『そこはShaiNのこの資質で確認することが可能』といったアドバイスをいただきました。選考では、ShaiNの評価をもとに見極めるべき資質を見逃さないよう、次の面接で深掘りしたい箇所を確認していきました」。

今年、新たに取り入れたShaiN。和田さんには、大きな収穫と感じてもらえたようだ。「例えば、バイタリティ7という同じ評価でも、それぞれに色々な要素や個性があって、みな同じではない。それらを細かく見ているところがすごいですよね。今後は入社後の配属や育成にも使えるといいですね、と人事部長とも話しています。とても奥が深いサービスなので、今年は初めてでまだ活用しきれなかった部分もあるかと思います。理解を深めて使いこなせるようになっていきたいですね」。
時代の先端を走りながらも「人を育て、マネジメントする企業」として、可能な限り丁寧で公平な採用プロセスを実現したい——まさに一人ひとりの人となりを重視している企業姿勢と強い思いが感じられた。

 

2021年10月10日時点

ライトプラン

株式会社サンケイエンジニアリング

候補者との縁を大切に、採用活動を真摯に取り組む

安心・安全を支える仕事により日本のものづくりを品質から支える、世界でも数少ない電気測定の専門メーカー、株式会社サンケイエンジニアリング。コンタクトプローブの製造・販売に加え、“電気測定の119番”としてメーカー向けに治具・検査装置の設計・製造販売、受託測定など、技術コンサルティングにも力を入れている。
経営企画室 採用・広報チーム長の箱崎修一さんに、会社としての採用姿勢とともに、導入2年目となる対話型AI面接サービスSHaiNについて、お話を伺った。

選考の客観性、エビデンスが残るツールとしてSHaiNを導入

「対話型AI面接サービスSHaiNとの出会いは2020年。『選考評価に客観性を持たせたい』『エビデンスが残るツールは無いだろうか?』と思い適性検査などを検討しているとき、偶然「戦略採用」の本を手にしてAI面接の存在を知りました。課題となっていた部分の解決はもちろん、適性検査では見えてこない話し方や表情なども動画で確認できる点にも魅力を感じ、導入へと至りました」と箱崎さん。

「我が社では“バカ者採用”というあえて尖ったコピーを使っています。バカになれるほど真摯に仕事に向き合う人を採用したい。そういった志がサンケイエンジニアリング、ひいては未来の“ものづくり企業”を支える根幹になる、というメッセージでもあります。『常識に囚われず新しいものを作っていくことに楽しさを見出す』『夢中になって最後までやり抜く』『視野広く、多視点で周囲を巻き込んでいく』『明るく元気にへこたれずにゴールを目指す』といったことを求める人材像に掲げ、入社時からしっかりと共感・理解いただくことが重要だと考えています」。

サンケイエンジニアリングが導入しているのは、SHaiNのライトプラン。短時間で受検できるため候補者側の負担が少ないという理由だけでなく、選考フローのどこで何をどうやって見極めるかが明確になっているため、AI面接の資質項目が絞り込みやすかったことも後押しし、ライトプランを使用している。

真摯に向き合う採用活動で大切なのは、一人ひとりに向き合うこと

サンケイエンジニアリングでは就職ナビサイトを使わず、ダイレクトリクルーティングなどを活用し、新卒だけでなく第二新卒や未経験者の中途採用も行っている。時期が決まっていない就職活動者に対し、年間を通して一人ひとりに対し丁寧に接しているという印象だ。

大きな母集団を作らない中で、求める人材をどのように見極めているかを伺った。
「当社が求めているのは、すべてが平均値の人ではありません。突出した高い資質を持つ一方で、低い資質もある。これがSHaiNを利用することで、客観的なエビデンスとして可視化することができました。結果、色々な特徴の人材を採用できるようになり、それぞれが苦手な部分を他のメンバーと補い合い会社全体が強くなる、面白くなると考えているんですよ。一種の多様性ですよね。その点を意識しているからこそ単純に母集団を増やせば良い、とは考えていません」と箱崎さん。自社が求める人材にピンポイントでアプローチし、しっかりとグリップしていくことが重要だ、と考えているという。

「コロナの影響も多少ありますが、現在の採用はすべて個別対応し、一人ひとりにきちんと向き合った活動をしています。採用活動は“選別する場”ではなく、“会社と候補者がマッチングする場”だと思うんです。例えば、選考の過程で『希望している職種よりも別の職種が向いているのでは?』『自社よりも他業界の方が活躍できるのではないか?』と感じる候補者であれば、選考のタイミングを問わず、例え不合格となった場合でも、都度、その理由をきちんと候補者に伝えています。これは以前から『たとえ今回不合格となったとしても、自社に興味関心を寄せてくれた縁を大切にしよう』という考えから行っていることです」。選考フェーズによっては、代表自らが直接候補者にフィードバックするという。
そういった姿勢が伝わった結果なのか、不合格となった候補者から「他の企業で内定が出た。ありがとうございました」といった嬉しい報告が入ることもあるという。不合格の際にはサイレント、お祈りメールのみ、という企業が多い中で、候補者の立場にも立って互いにハッピーとなれるよう、真摯に採用活動に向き合っている企業だからこその熱意を感じる。

納得の結果から、より未来を見据えた活用方法を模索

実際に、面接対応者の評価とAI面接での評点には差異があったのだろうか。
「これまで私たちが行ってきた人の見立てとSHaiNの面接評価レポートとの差異は少なく、納得できるものでした。いわゆる面接受けの良い候補者ではなく、口下手だけどじっくり話を聞けばきちんとした考えを持ち自分の言葉で話すことができる候補者をしっかりと見極められた、という点においてもA I面接を導入してよかったと思います。自分たちが見逃してしまっていたより良い人材を採用することができる可能性が広がったのでは、と考えています」。

AI面接の結果に納得していると語る箱崎さん。他にも定量的なアウトプット、客観的視点で採用可否の根拠を示すことができることはメリットとして大きいと言う。
「今後は社内資料として蓄積し、選考中だけでなく初期配属や育成の資料としても役立てていきたいですね。活用の道をさらに広げていきます」。

サンケイエンジニアリング代表の笠原氏は、よく「採用活動は経営そのもの」と語っているようだ。
一人ひとりとしっかり向き合う
不採用でもその理由をきちんと伝える————
まさに、企業の想いや姿勢が採用活動の根幹をつくり、SHaiNもその一助を担っている、という事例であった。

 

2021年4月8日時点

スタンダードプラン

株式会社松屋フーズホールディングス

採用活動だけではない。昇格試験の課題も解決したSHaiNの価値

1966年に開店した一軒の中華飯店から始まり、現在では北海道から沖縄まで国内1193店舗、海外16店舗を展開している株式会社松屋フーズホールディングス。セルフサービス店舗や、1つの店で2つ以上のブランドが楽しめる複合型店舗の展開、QRコード決済の導入など、業界に先駆けた取り組みを次々に展開している。
2020年秋、松屋フーズホールディングスでは、松屋の店長昇格試験にSHaiNを導入した。コロナ禍で対面型の試験実施が難しくなっている中、導入を決めた経緯などを人事部人事グループのチーフマネジャー市川公威さん、日野真さんに伺った。

各所で行われる面接の評価、全体の統一感が得にくいという課題

松屋フーズの店長昇格試験は年2回、筆記試験と面接が行われる。例年、会場となる東京と大阪の2拠点に、30〜40名の店長候補者と、面接官となる各部門の本部長や系列カンパニーの社長らを集め1日がかりで実施していた。中でも面接は、毎回数部屋の面接会場を準備し、順次分刻みで面接を行っていく。「関係者を1日拘束することも大変なのですが、一番の課題となっていたのは評価の部分です。どうしても評価基準が異なってしまい、全体的な納得感や統一感が得にくいという点でした」と市川さん。

そのような中で起こった新型コロナウイルスの感染拡大。2020年6月の試験は試行錯誤の上、東京・大阪拠点に近い候補者は従来通りに会場での試験、遠方の候補者にはリモート試験という形にした。「これまで紙ベースだった筆記試験をeラーニングに変更し、遠方候補者のみ面接をオンラインで行いました。当初は不安もありましたが、実施後は全てリモート化もできそうだな、と感じました」と市川さん。ただ、面接の課題は残ったままだった。「オンラインに切り替えただけなので、評価のバラツキという点は解消しきれていませんでした。また各々が初めてのオンライン面接ということもあり、双方不慣れなことに加え接続に手間取ったり、結局接続ができず仕方なく電話で行った例もあったんです。昇格見送りとなった人は、自分の思いを伝えきれなかった、という気持ちが残ったかもしれません」。

店長に必要な資質を定義。昇格可否の理由も明確に

そんな際にSHaiNを紹介された。「最初に話を聞いた時は“本当に使えるものなのかな?”“どこまで信頼できるのかな?”と、正直に言うと半信半疑でした(笑)。そこでトライアルをしてみて判断しようと。結果、受検した3名の面接評価レポートを見たところ、よく言い当てていましたね」。上長も「導入を進めていいんじゃないか」と背中を押してくれた。動画で話している様子が確認できること、話した内容はすべて文字起こしされ記録として残ること、面接官の面接技術による偏りや曖昧さがない、などを説明し、専務の決済も取れた。

2020年12月の試験では、eラーニングとSHaiNを活用した。面接へ進む候補者には、AI面接では入社後のことを話すことを前提に、受検の期限を記載した簡潔なメールを送付した。「松屋フーズの店長へ求める人材像には『上位方針をきちんと理解し、それを店舗メンバーに説明して参画させ、業績を上げることで会社に貢献できる人』『お客様にも従業員にも誠実に向き合える人』などがあります。これに沿って、どのような資質を持っている人が適任かを仮定し、面接終了後にもタレントアンドアセスメントのサポートを受けながら、基準を決めていきました」と選考の経緯を日野さんが語る。
最終的な昇進可否を決める評価委員会では、面接評価レポートを元に取りまとめた資料から「時代もここまで来たんだね」と好意的に受け止められたという。

SHaiNの導入で、何が変わったのか。「これまでは評価を裏付ける明確な理由が見えづらかった。それが同じ基準で評価が可視化できるようになったことが画期的でした」と市川さん。加えて、人事部の負担軽減も大きかった。「以前の試験様式では、候補者や面接官のスケジュール調整や場所の確保といった段取りがとても大変でした。さらに当日も、人事が試験をサポートしながら、終了後には、各面接官の手書きのメモを文字に起こしていた。こうしたものが必要なくなったわけですから、業務効率は非常に上がりました。移動費などの経費においても、少しプラスです」と日野さんもうなずく。

企業の原動力は人。SHaiNを一人ひとりの成長に活かしていく

SHaiNを使った面接に課題がないわけではない。意欲や熱意といった想いの部分、配置の状況伺いやキャリアプランなど将来のことを引き出していくのは難しい。また、面接時間についても「できれば30分くらいで終われるといいですね」といったリクエストも。

とはいえSHaiNには、面接評価のバラツキがない、面接エビデンスがしっかり残る、フィードバックも的確にできる、人事の業務効率も向上する、といった多くのメリットがあり、来期からも使っていく予定だという。「SHaiNの利用回数を重ねることで面接評価レポートを読み取る力を上げ、より候補者への理解を深めたい」という期待もある。「今回は店長昇格試験に活用しましたが、今後は別の職位への導入に広げていくかもしれません」とのこと。

松屋フーズホールディングスが掲げる企業価値向上の原動力は「人」。自社で働く人材と中長期的な視野に立つ人事制度により、一人ひとりが店舗で何を学び・経験していくのか——昇格試験にSHaiNを活用することでその成長を見届けていくとともに、さらなる「お客様に喜ばれる店づくり」を目指す。

2021年2月20日時点

スタンダードプラン

株式会社福井銀行

応募者を理解するツールとしてSHaiNを活用。深いコミュニケーションを取りながら選考

繊維産業をはじめとする北陸の地場産業の近代化と発展を目的として1899年に設立され、昨年創立120周年を迎えた株式会社福井銀行。本支店、出張所は県内外98カ所に上り、2020年12月には新本店のオープンも控える。地方創生が叫ばれる中、スピード感をもって質の高い総合的な金融サービスを提供し続けることで、地域経済の発展を推し進めている。
次世代を見据えた取り組みが進む中、2021年卒業予定の採用選考で、新たに対話型AI面接サービスSHaiNを導入した。採用を担当した人財開発チームの神﨑泰樹さんと鈴木沙織さんに、導入の経緯などを伺った。

新しいことを取り入れていこうとする社風が後押し

対話型AI面接サービスSHaiNを知ったきっかけは、東京支店からの「取引先が採用選考で使っているらしい」という情報共有だった。「2019年の秋頃ですね。先端技術を使った面接ツールがある、ということで興味を持ちました。他社さんが提供しているものとは違い、一人ひとり、なかばオーダーメイドに近い形でその人の本質、資質がわかるというところが面白いなと思い、本格的に調べてみよう、ということになりました」と、神﨑さん。「これまで一般的な適性検査を導入していましたが、入行前と後で評価の一貫性があまり見えてこなくて、他に何か良い方法はないか考えていたところだったんです」。神﨑さんと同じく採用を担当する鈴木さんもうなずく。

「福井銀行には“積極的に新しい取り組みをしていこう”という社風があります。今回、新卒採用で行っていた適性検査を新たにAI面接にするということは“新しいことへのチャレンジ”という視点からも反対意見はなく、チームとして前向きに検討していきました。なにより、とても凄いと思ったのがSHaiNのレポートです。拝見すると、想像以上に受検者の情報が得られる。このレポートは面接や内定後のフォローにも活用できるんじゃないか、と思ったんですね。採用側としては、学生さんのことをより深く知ることができ、面接でも内容の濃いコミュニケーションができる。これは学生さんにとっても『自分を理解してもらった上で採用された』という納得感が増すだろうし、ひいては辞退率の低下にも繋がるだろうと思っています」。常に新しいことにチャレンジしていくという社風が、神﨑さんたち人財開発チームの試みを後押ししたという。

合否判断には使わず、面接の際の手元資料として活用

2021年卒業の採用選考では、ES(エントリーシート)を提出してきた学生を対象に、A I面接では選考しないということを事前に伝えた上で、SHaiNを受けてもらった。あくまで、応募者のことを知るためのツールとしての位置づけだ。SHaiNで得た情報、面接評価レポートをその後の一次、二次、最終面接という選考工程で活かしていく。「面接官は、評点の低い資質に関しては、確認の意味も込めて再度質問したり、レポートの内容をさらに深掘りしたりという使い方をしていました。これはこれまでの適性検査ではできなかったことですね。面接官からは、レポートの情報量に驚いたと聞いています」。

学生の側からは、どんな感想があったのであろうか。
「面接の時間が長くて疲れた、という声は多くありましたね。1時間程度、AIとのやり取りになるので、自分の言っていることが理解されているのか、という不安もあったようです。一方で、これだけ長い時間自分のことを話すという経験はあまりないので、自分を振り返る良い機会になった、という前向きな声もありました」と神﨑さん。
採用選考のツールとしてSHaiNを活用する企業は多いが、選考ツールではなく選考前の情報収集ツールとしてSHaiNの面接評価レポートを活用するのは新しい利用法と言えるだろう。

将来的には行員の面談ツールとしても活用したい

今年はコロナ禍ということもあり、会社説明会や面接をオンラインでも実施できるようにした。「内々定者の中にはオンラインで完結した学生もいましたので、一人ひとり丁寧に面接のフィードバックを行っていきました。それぞれの特性や優れているところなどを伝えたところ、学生からは「フィードバックをもらって安心した」「自分では気づいていない新しい部分を発見できた」といった声をいただきました。SHaiNの場合、学生側に「積極性があるよね」と伝える時も、その裏付けとなるレポートがあるので、説得力は大きいです。あまり褒めると、照れる方もいましたが(笑)。自分の良い面を、これから働く会社がきちんと見てくれている、と受け止めてくれていればうれしいですね」。
例年と違い学生とコミュニケーションを取る機会や時間が少ない中で、AI面接で学生が話した多くの情報は、我々がその学生をより深く知る一助になった、という神﨑さんの言葉には、コロナ禍においても試行錯誤しながら学生に寄り添った選考を行おうとする採用担当者の苦労が垣間見える。

鈴木さんに今後の活用方法についても聞いてみた。「成長に伴い伸びていく部分もあると思うので、入行時だけでなく継続して使えるようにしていければと思っています。また新卒採用だけでなく、職員の昇格面談の際のツールとしても使えるのではないか、検討していきたいです」といったコメントをいただいた。

SHaiNの使い方は、企業によって様々な形で広がっていく。選考に入る前に応募者の情報をしっかり把握する、という目的で導入した福井銀行様の使い方は、コロナ禍という非常時での採用において、予想以上に効果的な結果となったようだ。

2020年10月19日時点

スタンダードプラン

ウシオ電機株式会社

よりよい人材確保と育成のために、SHaiNを使いこなす

産業用光源をはじめとした光応用製品ならびに産業機械で高いシェアを誇るウシオ電機株式会社。近年、デジタルシネマ事業、メディカル分野への積極的な進出でも注目を集めている。
対話型AI面接サービスSHaiNの導入から2年目を迎えた今の状況を、採用を担当したグローバル人事戦略部の澤田泰宏さんに伺った。

「戦略採用メソッド」活用から満を持して対話型AI面接サービスSHaiNへ

ウシオ電機は2019年よりSHaiNを導入しているが、その2年前から「戦略採用メソッド」を導入し、人材確保に力を入れてきていた。
「戦略採用メソッド」とは、タレントアンドアセスメントが独自開発したSHaiNの根幹にもなっている科学的面接手法。求職者の履歴書等では読み取れない資質を引き出し、評価のぶれや評価基準のあいまいさを回避する面接方法だ。ウシオ電機では面接に携わる全員が1.5日の研修を受けて「戦略採用メソッド」を理解しており、自社が求める人材の見極めから内定につなげているため早期離職者も少ないが、そればかりではない。
「会社として上司・部下とのエンゲージメント向上には日頃から力を入れていますが、それは就職活動生や中途入社希望者に対しても同じです。戦略採用メソッドを用いて、相手の話を単に聞くだけでなく、より詳しい話を聴き出すコミュニケーションをとることで、求職者は採用時から『見てもらえている』『話を聞いてもらえている』と身近に感じてもらえるようです。この行為は自社の社風ともマッチしており、普段でも若手から上司に気軽に話しかけている様子を見かけます」と澤田さん。
このように“科学的な面接手法”への理解という素地が社内にあったことから、SHaiNへの反対や抵抗感はなく、導入はスムーズに行われた。  

対話型AI面接サービスSHaiNと対人面接、それぞれの強みを十分に生かす

ウシオ電機の従来までの新卒採用フローでは、1次選考が適性検査とエントリーシート(ES)、2次がグループディスカッション、3次・最終が対人面接へと進む仕組みになっていた。SHaiNはこのグループディスカッションと置き換える形で導入された。
「SHaiNは非常に有用なサービスだと感じました。導入してみての大きな実感は採用担当の業務軽減ですね。特に、グループディスカッションに参加する候補者や、選考に携わる評価者のスケジュール調整や場所の確保など、選考に至るまでの準備に伴う実務がなくなったことは大きいですね」と語る。

澤田さんは、候補者がSHaiNを受検し面接内容がアップロードされると、すべての動画をチェックし、その後提供された面接評価レポートとも突き合わせていく。そこで差異があった場合は、採用担当者の中で話し合いながら動画を見直しているという。「なぜ差異が生まれたのか、見逃している部分があるのではないかなど、自分たちの評価とSHaiNとの整合性という部分をチェックしていきました。差異があったケースはほんの一握りでしたが、私たちがSHaiNの評価を理解するためにも有益でした」。
選考の準備に伴う雑多な業務が減り、その分の時間や労力を選考業務そのものに注ぐことができているようだ。
「弊社では対人面接時とSHaiN、同じメソッドを使っていることから、導入当初はSHaiNの評価を対人面接時に再確認するといった使い方をしてきましたが、現在は選考フェーズそのものの役割を定義していくことでより良い選考ができると判断しています。SHaiNは人の資質、基礎的な部分を見ることができます。次のフェーズで行う対人面接では、精度の高いSHaiNの資料を活用し、自社でより活躍できる人材を探すためにさらに踏み込んだ面接が可能になります」。

任意で設定できるフリー質問も活用している。特に技術職志望者には、学生時代に学んできた内容について質問し、難しいことを簡潔に・分かりやすく・どのような視点で説明するか、といった理系的思考力を見ているとのことだ。いわば「戦略採用メソッド」を知り尽くしているウシオ電機だからこそできるともいえるが『求職者の表面的でない本質を見極めて採用を行いたい』という姿勢が伺える。

一方で、SHaiN導入によって新たな課題も出てきている。「今回グループディスカッションをSHaiNに置き換えたことで、従来まで観察できていた対人関係の構築の仕方がSHaiNだけでは判断しづらいと感じました。この点は課題ですね」。
戦略採用メソッドやSHaiNの機能を徹底活用しているからこそ、更なる改善点を見出し新たな取り組みを模索している。

先を見通す力がコロナ禍への迅速な対応を実現。Webだからできること、考えが及んだことがある

採用活動に大きな影響を与えている新型コロナウイルス感染症であるが、ウシオ電機の場合、これまで積み重ねてきた取り組みが “吉” と出ていることが多いという。
「今期は新型コロナウイルスの影響もあり、オンライン中心の採用選考にしました。そこで、対人面接の前に通信テストを兼ねて15分から30分の人事面談を取り入れました。面接評価レポートをもとに候補者と軽い面談をすることで、候補者が抱える不安要因を払拭しながら、面談所感も次の選考の参考資料に加えていきました。」従来であれば1人ひとりとざっくばらんに話しができる機会を設けるのは難しかったようだが、工数削減できた時間やオンラインだからこそ実現した取り組みだろう。

また最終選考となる社長面接を取りやめ、権限移譲する形で対人面接は3次面接1回で完結することにした。「3次面接は事業部長クラスの面接になりますが、こちらもオンラインで実施しました。ウシオ電機の選考で特に特徴的なのが技術職の面接なのですが、これまでも1時間程度かけ、事業部長と技術的なディスカッションをしながら行っていました。ホワイトボードを使いながら白熱した議論になるのが通例なのですが、単純にオンライン化しただけではなかなか議論することが難しい。そこでタブレットを選考対象者全員に貸与し、リアルタイムでお互いが書き込みしながら議論するという方式にしました」。
初めての取り組みであり準備は大変だったようだが、候補者からも評価者からも好評だったようだ。「従来の採用方法が取れなくなったとしても、別の形で候補者が熱量を伝えることができる方法を用意すれば何の問題もありません。次のステップのためにしていた下準備がすべて新しい対応へとつながり、結果が出ていると実感します。形や環境が変わっても、大切なのは“候補者と向き合うこと”です」。

内定後は面接評価レポートをはじめ、これまでの選考資料を全て取りまとめ、1人ひとり個別サポートをしている。たとえばグローバル指向が強い学生には海外拠点のメンターをつけるなどして、入社の動機付けを続けている。今後は職種別採用も視野に入れているほか、外国人採用にも積極的に取り組み、現在現地に出向いて行っている面接をSHaiNに置き換えていく計画もあるようだ。
「来年も柔軟な発想で採用活動に取り組んでいく予定です。例えば、候補者が自らのスケジュールに合わせてインターンやセミナーを選択できたり、対人面接も引き続きオンラインで実施しようと考えています。SHaiNは今後もさらに活用していく予定ですが、フリー質問の細分化や動画化など、さらに充実したサービスを期待しています」。

ウシオ電機の採用活動は、常に試行錯誤しながら新しい取り組みを行い、変化を恐れず先を見据えて動き続けている。

2020年8月17日時点

スタンダードプラン

学校法人穴吹学園 穴吹カレッジグループ

SHaiNを活用した就職活動への第一歩を踏み出す意識付け

中四国地区に16校の専門学校を擁する総合専門学校グループ「学校法人 穴吹学園 穴吹カレッジグループ」は、専門性の高い教育と徹底した就職サポートに定評があり、毎年多くの卒業生を送り出している。この就職率の高さの背景には、一人ひとりの就職活動の中身にこだわり、納得のいく仕事に結びつけるための「就職を意識付ける」さまざまな取り組みを行っている。
その一つが、2018年に専門学校初の試みとなった対話型AI面接サービスSHaiNの活用だ。導入から2年目を迎えての状況を、広報・事業企画部の吉川知親さんとキャリアセンターの浜崎育子さんにお話しいただいた。

高い就職率を支える手厚いキャリア教育と支援体制

専門学校には、職業に直結するスキルを身に着けようとする人が集まるため、就職率の高さが大きな魅力のひとつとなっている。しかしながら企業様からは度々、面接選考において『回答が似通っており個性が見えない』『自分を出せていない人が多いのではないか』といった声を受けていた。

穴吹学園では35年前の開校時から就職支援に重きを置き、キャリアサポートの資格を有した就職支援スタッフを配置し、本人が実際の学びを活かして納得して働ける職に就くための支援体制を整えてきた。浜崎さんは「このような企業の声を背景に“就職指導の中で私たちにもっとできることがあるのではないか”と、様々な施策を検討・挑戦していく中で、時代にあった取り組みとしてAI面接の活用が始まりました」と語る。

AI面接を受けた2019年度「就勝ゼミ」のゼミ生

 

SHaiN導入のインパクトは大!業界の先を行く斬新な試みが始まった

穴吹学園の就職指導は早期にスタートする。学校や学科によって2年制、3年制などの年限の違いがあるが、入学直後の段階から就職への意識付けを行うという。2年制の場合は1年生の10〜11月には就職活動の準備をスタートさせ、早い時期に“働く”ということへの自覚や目標を持たせることが重要だ。

穴吹学園では学校や学科にとらわれず、特に就職への意欲が高い学生を集めて「就勝ゼミ」を開催している。このゼミを主宰する森吉弘先生の指導により、ゼミ生がSHaiNを受検しその結果をもとに適切な指導を受けるという、専門学校としては初めての試みが始まった。
「専門学校初の対話型AI面接サービスの導入を発表したところ、大きな反応がありました。地元テレビ局の番組内で紹介されたこともあり、学生や入学希望者はもちろん、私どもが就職指導などで招かれる地元高校の先生からも『新しい取り組みをされているんですね』と声をかけられたことがあります。入学時のパンフレットやオープンキャンパスでも積極的にアピールしており、手ごたえを感じています」と吉川さんは語る。
浜崎さんは導入当初の出来事を思い出しながら話してくれた。「最初は職員からも漠然とした不安や、AIがどのような質問をするのだろうか、といった戸惑いの声もありました。しかし、職員の目で見た学生の印象と面接評価レポートの内容とが一致している部分が多く、かつ、きちんとしたメソッドの裏付けがあるという説明を受け、すぐに納得しました。今年度はさらにAI面接を十分理解したうえで活用していく段階に入っています」。

 

自分の強みと弱みを知ることで、就職戦線に自信をもって打って出る

「就勝ゼミ」のゼミ生はSHaiNの面接評価レポートをもとに指導を受けるが、受検に対する反応はどうだったのだろう。「当初はスマホの操作やアプリに対して戸惑う学生もいましたが、職員も慣れてきたため今では的確なアドバイスができています。最近、新しい動画マニュアルができたことでさらに操作がわかりやすくなり、サポートするのも楽になりました。AIが行う深掘り質問に対して、『色々と突っ込まれて疲れた』という声もありましたが、これはある程度必要な負荷だと思っています。一方で、事前にある程度の面接時間や深掘り質問の可能性を伝えて心構えを持たせたほうがいいのか、何も知らない素の状態で受検させるほうがいいのか、学生自身の自覚の問題もあるため悩ましいところです」と、SHaiNをいかに学生にとって有意義なものとして活用するか、を考えていると浜崎さんは語った。

吉川さんからは導入後の学生の声を伺った。「受検した学生からは『質問の深掘りをされることで自身の強みや弱みが具体的にわかった』『苦手な部分を意識的に克服したいと思った』といった声が出ています。通常では気づけなかったことに気づくことができ、自分なりにどう改善をすれば良いかを考える機会になっており、それらが本人の自信にもつながっている。私たちも、これまで以上に学生に合わせて的確なアドバイスができるようになりました。実際にAI面接の導入直後に企業受験した学生からは、第一志望に合格したという嬉しい報告も数多くあります」。「“話し方や言葉癖、姿勢などを見直すだけでも印象は変わる”という基本的なことはまず押さえて指導するものの、A I面接のように就活前に自分の資質について客観的な評価を見る機会はなかなかありません。『就勝ゼミ』では、基礎的な部分を動画や音声を交えてアドバイスするだけでなく、面接評価レポートを活用してさらに長所となる部分を伸ばし不足している部分を指導することができるので、学生が想い描く将来の夢を少しでも支援できているのかな」と浜崎さんは話す。

 

今後、SHaiNをどのように活用していくのだろうか。最後に吉川さんにお答えいただいた。
「面接評価データを蓄積していくことで、学科ごとの学生の特徴や傾向を分析ができるのではと考えています。これにより、将来的には『●●業界を目指す人には**といった特性がある』『▲▲の職種には□□の適性が必要』など、さらに踏み込んだきめ細かい指導も可能になります。資質にマッチした企業選びをアドバイスできるようになれば、仕事への動機付けやモチベーションアップ、早期離職の減少にもつながるのではないかと期待しています。また今年度からは増加傾向にあるオンライン面接への対応にも効果があるのでは、と考えています」。

就職活動を始める前にSHaiNを活用する———。
学生・学校・企業のすべてにメリットがある就活のカタチが見え始めている。

2020年7月15日時点

スタンダードプラン / EX

株式会社田子重

経営理念「従業員の幸せ」実現にSHaiNも一役

静岡県中部を中心に12の店舗展開を行っている株式会社田子重は50年近い歴史があり、スーパーマーケットとして地域社会の食を支えている。経営理念で「従業員の幸せ」を謳い福利厚生や教育制度に力を入れている田子重では、どのように対話型AI面接サービスSHaiNを活用しているのだろうか。人事担当の小長井和生さんにお聞きした。

応募者増の鍵となるか?SHaiN活用への大きな期待

田子重がSHaiN導入を決めるきっかけとなったのは2019年2月、同業種の企業が導入を発表したニュース。遠隔地からの受検が増えることでより多くの人材を獲得できるのではないか、また人の感や感覚ではない評価基準で公正な選考ができるのではないか、という期待があったという。同年6月には正社員採用とアルバイト採用にSHaiNを導入した。
「実施して間もないこともあり、まだ明確な結果が出るまでには至っていないんです。正社員採用とアルバイト採用の両方のプランを利用して感じたことは『まだ受検者がAIに対して意識するハードルは高いのかな?』ということです。当初期待していたほど応募者数の増加までは残念ながら至りませんでした」。

しかし、SHaiNには大きな魅力を感じている。期待されていた評価に対しては、十分満足できる結果だった。「テスト受検した社員の評価レポートは、私どもが把握している本人の評価とほぼ合っていました。評価レポートはそれが言語化されているので、記録としても資料としても使いやすい。納得できる価値があると実感しています。AI面接の場合、じっくり時間をかけて面接が行われるので、最後まできちんと取り組めているかどうかがわかるのもいいですね。新卒採用ではフローにも組み込み、今後は積極的に活用していきます」。

田子重では新卒採用の場合、会社説明会の後にSHaiNの受検をしてもらい、公正な基準で候補者を絞り込んだ後に一次試験へ進んでもらう。その次の二次試験は人による面接が行われるが、SHaiNの評価レポートはここで資料として活用する。「この新フローによって、求める人材をより効率的に採用したい」と小長井さんは語る。

地方企業や、外国人採用時の負担軽減が可能に

田子重は地域に根付いた地方企業だが、外国人採用にも積極的であることから、遠隔地での受検への期待も大きかった。そこで、まずはアルバイト用のSHaiNを使い、日本での勤務を希望している台湾在住の候補者に受検してもらった。
「まだ受検者が少数なので検討課題は多いのですが、新しい方法としての手ごたえを感じました。時代とともに採用も進化していく必要があると、改めて実感しています」。

今後新卒採用でも、東京や大阪からのUターンやIターン就職をしたい就活生にも積極的にアプローチすることで、応募者数の増加、より優秀な人材採用が可能になると大きな期待を寄せている。

働き続けられる企業だからこそ、よりよい人材を確保したい

スーパーマーケットという業種は多くの女性が活躍している。田子重では、福利厚生に非常に力を入れており、働きやすさにも定評がある。 
「働きながら仕事をする際にネックとなるのが、お子さんの預け先です。田子重では2ヵ所の事業所内保育所があります。これは委託ではなく、総務の中にある保育所グループが運営しており、保育士も社員です。認可保育所と同等のグランドや給食設備を用意しているので、安心してお子さんを預けながら仕事で能力を発揮してもらえます。合わせて、学童保育も行っているので子育てしながら働く環境を整えており、子育てが理由で退職する女性社員はいないんです」。

この手厚さに魅力を感じる人は多く、パートの確保にも一役買っている。「長く働き続けたい女性が増えていることから、大学生も関心を寄せてくれます。女性に限らず、生活に大きな変化があっても仕事を続けていけることは、経営理念の『従業員の幸せ』につながるものです」。

また田子重では新人研修に6ヵ月間、その後も随時、各部門での研修やコンテストの参加を推奨するなど教育体制が非常に充実しており、切磋琢磨しながら働き続けることができる。よい環境を整えたのは、長く良い仕事をしてもらいたいからこそ。そのためには会社が求める人材をより的確に採用する必要があるという。「将来的には面接評価レポートを配属の参考などにも使って、従業員が適材適所で力を発揮するための一助にできるといいですね」。

よりよい職場を実現するツールとしてSHaiNへの期待は高まっている。

2019年12月23日時点

スタンダードプラン

株式会社フジEAPセンター

EAP(従業員支援プログラム)とSHaiNとのシナジーに期待

株式会社フジEAPセンターは静岡県に拠点を置き、東海4県のエリアにある企業や団体向けに事業展開している。社名にもなっている「従業員支援プログラム=EAP(Employee Assistance Program)」を軸として、EAPカウンセリングの提供をはじめ、人事関連のコンサルティングや研修・サポートまでを提供し、いまやEAPは“地方都市の人事部には必須のもの”とまでの認知度がある。代表取締役である坂部善久さんが思い描く、対話型AI面接サービスSHaiNの可能性についてお聞きした。

「すごいことが始まった!」人事に精通しているからこそ感じたAI面接の第一印象は

フジEAPセンターは、2019年3月に浜松市で開催された「浜松市SHaiN導入合同説明会」の参加を機に導入を決定した。もともとHRテックの進化に対する関心は高く、自社でも既にテレビ電話を活用した面接を取り入れていたことから、静岡新聞で説明会の開催記事を目にし、すぐに申し込みをしたという。
「すごいことが始まった、という印象でしたね。お客様と話をすると『人事担当者がとても疲れている』と感じるんです。特に3月あたりから採用活動のほかに、内定者研修や入社式などのイベントも多い。業務の負担を少しでも減らしてあげたいと思っていた。AI面接は、これらを解決する一助になるものだと感じました」と坂部さん。

さっそく30代の営業担当社員が受検をしてみた。「体験者からは『自分の設定を新卒として受検したので、学生時代の記憶が薄れてすぐに思い出せず話しづらかった』といった感想でしたが、反応は良好でした」とのことで、有益なツールとして認識されたようだ。課題を挙げるとするならば?の問いかけには、「受検に適した静かな場所を確保できないとやりづらいと思うので、落ち着いて話ができる場所の設定が必要かもしれない」との貴重なコメントもいただいた。

地方企業が抱えてる機会損失をフォローし、人事担当者の負担を軽減。高品質な採用へ

EAP事業の先駆者のひとりである坂部さんが、あえて地元である静岡県を活動の舞台に選んだのは、地域密着型の丁寧なサービス提供にこだわっているからだという。しかし、地方の採用状況は年々厳しくなっている。
「もともと静岡県はUターン就職が多かったのですが、現在その数は減少しており人手不足に陥っています。これは地元経済にも関わってくる大きな問題だと感じています。AI面接を利用することで、距離による応募者の負担を減らすことができれば、よりよい採用が実現できると感じています」。

一例をあげると、フジEAPセンターではいち早くテレビ電話を使っての面接を取り入れており、東京からのIターン就職を検討している方がいる。ご家族の関係で静岡での勤務を希望しており、従来の採用方法では在職中に複数回の来社が難しく機会損失の可能性が大きかったケースだ。
「AI面接はテレビ電話を使った面接と同じく、距離的な機会損失がなく時間的な制約も少ない。加えて忖度なくエピソードからの学びや考え方を深掘りするので、人の面接よりも圧倒的に情報の量が多い。アセスメントという観点でとても優れていますね」。

現在、フジEAPセンターでは新卒採用はなく中途採用のみとなっているが、次回採用時からこれまでの選考フローにSHaiNを加えると言う。
「当社は時間をかけてでも、しっかり面接は行いたい。今のテレビ電話で最初に面談をして当社への理解と入社への動機付けのためのコミュニケーションを図る。その後のAI面接で本人の資質を見極めたうえでじっくりと踏み込んだ面接ができればミスマッチを事前に防げると考えています」。

地方都市のビジネスパーソンを支えるEAP事業とAI面接のシナジー展開へ

SHaiNは、実はフジEAPセンターの事業自体にも関連性がある。

「私どもは採用時の面接官トレーニングなども手がけているのですが、実際は、面接の進行に気を取られて表面的な質問しかできなかったり、異動により面接官が変わったりと、トレーニング時のように的確な面接ができていないことを感じていました」と、坂部さん。研修などに携わると、求める人材像とは違う人材が入社していることがあるという。以前から、採用の段階でその企業に必要な人材を見極める仕組みが必要だと感じていたようだ。
「弊社のサービス展開とともに、お客様へAI面接のご紹介しているのですが、担当者によって反応がまちまちです。受検者側はAIに質問されることに抵抗がある人もいれば、本音で話せるから良いという人もいる。実際にテレビ電話など対面ではない方が話しやすいという人がいるのは確かで、今や『全て人が行う対面が良いという時代ではない』と思いますね」。

さらには今後のビジネス展開への期待も大きい。「私どもが行っている事業にピットインプログラムがあるのですが、人の面接では聞きづらいことや踏み込みづらい質問にはAIが向いていると思います。着飾った姿ではなく本音の姿を聞き取りやすいので、きちんと見極められそうですね。またSHaiNの面接評価レポートは精度が高く、採用時の評価と入社後のフォロー面談でのデータを比較することで、傾向なども見えそうですよね」。

SHaiNの新たな活用の場が、EAPを軸にしたピットイン・プログラムの展開とともにさらに進化するかもしれない。

※ピットインプログラム®:仕事や生活を送る中で、時には自分の健康や将来、仕事の進め方や周囲との人間関係等をじっくり考える機会を作ることにより、メンタルヘルスなどの1次予防や生産性向上を図っていくためのプログラム。フジEAPセンターの登録商標。

2019年12月19日時点

スタンダードプラン

一般社団法人 日の出医療福祉グループ

選考だけではない、縁結びツールとしてのSHaiN活用

医療・介護・保育を軸に包括的な事業を展開する一般社団法人日の出医療福祉グループは、25年以上の歴史をもつ3法人の協業を目指し2016年に創立された。兵庫・埼玉・東京・神奈川エリアを中心に、クリニックや介護老人保健施設、特別養護老人ホーム、デイサービス、保育園等、138もの事業所を展開している。対話型AI面接サービスSHaiNに新たな活用をスタートするという人事教育部部門長の西敏行さんにお聞きした。

人材不足に悩む福祉業界におけるAI面接への期待と活用の難しさ

日の出医療福祉グループがSHaiNの導入を決めたのは2018年6月。日本経済新聞の「AI面接開始」の記事がきっかけだった。日の出医療福祉グループでは、理事長の指揮のもと、施設入居者の状態を読み取る見守りセンサーや経理業務ロボット、介護記録のデジタル化など、積極的に先進技術を取り入れることで業務の効率化や従業員の負担減を図っている。

SHaiNもこれらの取り組みの一環としてすぐに導入が決定した。しかしそれからの1年半の間、活用してきたとは言い難い状況にあった。
「福祉業界は慢性的な人材不足に悩んでいます。新卒採用では就職セミナーなどにブースを出展しても、なかなか集まってもらえない状況でした。関心を持ってくれた学生に対しては担当者二人がそれぞれにマンツーマンで対応して採用してきたのですが、この方法では集められる人数に限界があります。AI面接にじっくり取り組んでもらうメリットは感じながらも、候補者数の少なさから選考フローへの取り込みはかないませんでした」。

話題性、達成感、平等な評価、確信したメリットを使いこなす

西さんはSHaiN導入時にプレスリリースを出したところ新聞で取り上げられ、それを見た学生からの問い合わせがあったことから、注目度の高さを再確認したという。また、テスト受検をした社員からの「とても大変だった」という感想にも手ごたえを感じた。
「AI面接にはインパクトがある。受検したという実感と達成感がある。そして文字化された貴重な手元資料ができる。何とか活用したいと思いました」。

西さんは金融業界からの転身組。人手不足の福祉業界をなんとか変えたい、という情熱をもって採用改革に取り組んだ。
「年収が低いと思われがちな福祉業界ですが、そんなことはないんです。確かに新卒で仕事を始めたばかりのときは体力的にも大変ですし、決して高給とは言えないかもしれません。しかし、きちんとキャリアを積むと20歳代後半で1つの事業所の運営を任せられるまでの成長ができます。これは課長職に相当するので、当然年収も上がります。さらに弊社では企業内起業を歓迎しており、プレゼンが通ればノーリスクでビジネスをスタートできる。実際に、現在の仕事に加えて新企業の代表取締役として更なる報酬を得ている社員もいます。私は日の出医療福祉グループを“福祉の総合商社”と考えており、業界に変革をもたらす企業集団であるという自信をもっています」。

やりがいのある仕事と納得のいく報酬を両立するのが、西さんの考える福祉業界のキャリアモデルだ。学生にこれを示すと、介護業界に対する不安が消え、意欲を持って就職してくれるという。

福祉業界に革命。SHaiNを活かして採用が変わる

福祉のイメージを一新し、昨年からは新卒採用チームを立ち上げ、よりよい人材を確保するための1泊2日のインターンシップを開始。同時に、就職セミナーのブースデザインもイメージを統一した。
「脱・自己分析」という、衝撃的なネーミングもさることながら、かわいい白熊の着ぐるみを脱ぎ捨てる獰猛な熊のビジュアルは注目を集め、ブースの着座数が一気に50位から1位になった。

「インターンシップではまず『就職活動を大切にして欲しい』ということを伝えています。自分がどうあるべきかを答えられなければ、間違った就職活動になってしまう。そこを整理してから福祉業界も含めたさまざまな業界を見直してほしい。先入観を取り払うと、希望業界の選択肢に福祉業界も入るという学生は意外に多いんですよ。加えて、高齢者や子ども、地域など、特化した仕事がいかにやりがいがあって、未来へつながる仕事であるかということを理解してもらえます。高齢者ビジネスを変えることが日本を、そして世界を変えていくんだよ、ということをお伝えしています」。

西さんは、このインターンシップの中でSHaiNを活用するという。 「夏に初めて開催したインターンシップでは大きな手ごたえを感じました。これを実際の採用までつなげる動機づけのツールとしてAI面接を受検してもらっています。インターンシップの最後に自身の考えをまとめ言語化できるかどうか、まさにインターンシップの集大成と呼ぶにふさわしいレポートですね」。

インターンシップ参加者が選考に進んだ場合、このレポートは人の面接の際の手元資料として使用する予定だという。SHaiNの導入が応募者の拡大へとつながり、評価レポートが企業と応募者が理解し合う縁結びツールとなる日も近い。

2019年12月19日時点