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スタンダードプラン

株式会社福井銀行

応募者を理解するツールとしてSHaiNを活用。深いコミュニケーションを取りながら選考

繊維産業をはじめとする北陸の地場産業の近代化と発展を目的として1899年に設立され、昨年創立120周年を迎えた株式会社福井銀行。本支店、出張所は県内外98カ所に上り、2020年12月には新本店のオープンも控える。地方創生が叫ばれる中、スピード感をもって質の高い総合的な金融サービスを提供し続けることで、地域経済の発展を推し進めている。
次世代を見据えた取り組みが進む中、2021年卒業予定の採用選考で、新たに対話型AI面接サービスSHaiNを導入した。採用を担当した人財開発チームの神﨑泰樹さんと鈴木沙織さんに、導入の経緯などを伺った。

新しいことを取り入れていこうとする社風が後押し

対話型AI面接サービスSHaiNを知ったきっかけは、東京支店からの「取引先が採用選考で使っているらしい」という情報共有だった。「2019年の秋頃ですね。先端技術を使った面接ツールがある、ということで興味を持ちました。他社さんが提供しているものとは違い、一人ひとり、なかばオーダーメイドに近い形でその人の本質、資質がわかるというところが面白いなと思い、本格的に調べてみよう、ということになりました」と、神﨑さん。「これまで一般的な適性検査を導入していましたが、入行前と後で評価の一貫性があまり見えてこなくて、他に何か良い方法はないか考えていたところだったんです」。神﨑さんと同じく採用を担当する鈴木さんもうなずく。

「福井銀行には“積極的に新しい取り組みをしていこう”という社風があります。今回、新卒採用で行っていた適性検査を新たにAI面接にするということは“新しいことへのチャレンジ”という視点からも反対意見はなく、チームとして前向きに検討していきました。なにより、とても凄いと思ったのがSHaiNのレポートです。拝見すると、想像以上に受検者の情報が得られる。このレポートは面接や内定後のフォローにも活用できるんじゃないか、と思ったんですね。採用側としては、学生さんのことをより深く知ることができ、面接でも内容の濃いコミュニケーションができる。これは学生さんにとっても『自分を理解してもらった上で採用された』という納得感が増すだろうし、ひいては辞退率の低下にも繋がるだろうと思っています」。常に新しいことにチャレンジしていくという社風が、神﨑さんたち人財開発チームの試みを後押ししたという。

合否判断には使わず、面接の際の手元資料として活用

2021年卒業の採用選考では、ES(エントリーシート)を提出してきた学生を対象に、A I面接では選考しないということを事前に伝えた上で、SHaiNを受けてもらった。あくまで、応募者のことを知るためのツールとしての位置づけだ。SHaiNで得た情報、面接評価レポートをその後の一次、二次、最終面接という選考工程で活かしていく。「面接官は、評点の低い資質に関しては、確認の意味も込めて再度質問したり、レポートの内容をさらに深掘りしたりという使い方をしていました。これはこれまでの適性検査ではできなかったことですね。面接官からは、レポートの情報量に驚いたと聞いています」。

学生の側からは、どんな感想があったのであろうか。
「面接の時間が長くて疲れた、という声は多くありましたね。1時間程度、AIとのやり取りになるので、自分の言っていることが理解されているのか、という不安もあったようです。一方で、これだけ長い時間自分のことを話すという経験はあまりないので、自分を振り返る良い機会になった、という前向きな声もありました」と神﨑さん。
採用選考のツールとしてSHaiNを活用する企業は多いが、選考ツールではなく選考前の情報収集ツールとしてSHaiNの面接評価レポートを活用するのは新しい利用法と言えるだろう。

将来的には行員の面談ツールとしても活用したい

今年はコロナ禍ということもあり、会社説明会や面接をオンラインでも実施できるようにした。「内々定者の中にはオンラインで完結した学生もいましたので、一人ひとり丁寧に面接のフィードバックを行っていきました。それぞれの特性や優れているところなどを伝えたところ、学生からは「フィードバックをもらって安心した」「自分では気づいていない新しい部分を発見できた」といった声をいただきました。SHaiNの場合、学生側に「積極性があるよね」と伝える時も、その裏付けとなるレポートがあるので、説得力は大きいです。あまり褒めると、照れる方もいましたが(笑)。自分の良い面を、これから働く会社がきちんと見てくれている、と受け止めてくれていればうれしいですね」。
例年と違い学生とコミュニケーションを取る機会や時間が少ない中で、AI面接で学生が話した多くの情報は、我々がその学生をより深く知る一助になった、という神﨑さんの言葉には、コロナ禍においても試行錯誤しながら学生に寄り添った選考を行おうとする採用担当者の苦労が垣間見える。

鈴木さんに今後の活用方法についても聞いてみた。「成長に伴い伸びていく部分もあると思うので、入行時だけでなく継続して使えるようにしていければと思っています。また新卒採用だけでなく、職員の昇格面談の際のツールとしても使えるのではないか、検討していきたいです」といったコメントをいただいた。

SHaiNの使い方は、企業によって様々な形で広がっていく。選考に入る前に応募者の情報をしっかり把握する、という目的で導入した福井銀行様の使い方は、コロナ禍という非常時での採用において、予想以上に効果的な結果となったようだ。

2020年10月19日時点

スタンダードプラン

ウシオ電機株式会社

よりよい人材確保と育成のために、SHaiNを使いこなす

産業用光源をはじめとした光応用製品ならびに産業機械で高いシェアを誇るウシオ電機株式会社。近年、デジタルシネマ事業、メディカル分野への積極的な進出でも注目を集めている。
対話型AI面接サービスSHaiNの導入から2年目を迎えた今の状況を、採用を担当したグローバル人事戦略部の澤田泰宏さんに伺った。

「戦略採用メソッド」活用から満を持して対話型AI面接サービスSHaiNへ

ウシオ電機は2019年よりSHaiNを導入しているが、その2年前から「戦略採用メソッド」を導入し、人材確保に力を入れてきていた。
「戦略採用メソッド」とは、タレントアンドアセスメントが独自開発したSHaiNの根幹にもなっている科学的面接手法。求職者の履歴書等では読み取れない資質を引き出し、評価のぶれや評価基準のあいまいさを回避する面接方法だ。ウシオ電機では面接に携わる全員が1.5日の研修を受けて「戦略採用メソッド」を理解しており、自社が求める人材の見極めから内定につなげているため早期離職者も少ないが、そればかりではない。
「会社として上司・部下とのエンゲージメント向上には日頃から力を入れていますが、それは就職活動生や中途入社希望者に対しても同じです。戦略採用メソッドを用いて、相手の話を単に聞くだけでなく、より詳しい話を聴き出すコミュニケーションをとることで、求職者は採用時から『見てもらえている』『話を聞いてもらえている』と身近に感じてもらえるようです。この行為は自社の社風ともマッチしており、普段でも若手から上司に気軽に話しかけている様子を見かけます」と澤田さん。
このように“科学的な面接手法”への理解という素地が社内にあったことから、SHaiNへの反対や抵抗感はなく、導入はスムーズに行われた。  

対話型AI面接サービスSHaiNと対人面接、それぞれの強みを十分に生かす

ウシオ電機の従来までの新卒採用フローでは、1次選考が適性検査とエントリーシート(ES)、2次がグループディスカッション、3次・最終が対人面接へと進む仕組みになっていた。SHaiNはこのグループディスカッションと置き換える形で導入された。
「SHaiNは非常に有用なサービスだと感じました。導入してみての大きな実感は採用担当の業務軽減ですね。特に、グループディスカッションに参加する候補者や、選考に携わる評価者のスケジュール調整や場所の確保など、選考に至るまでの準備に伴う実務がなくなったことは大きいですね」と語る。

澤田さんは、候補者がSHaiNを受検し面接内容がアップロードされると、すべての動画をチェックし、その後提供された面接評価レポートとも突き合わせていく。そこで差異があった場合は、採用担当者の中で話し合いながら動画を見直しているという。「なぜ差異が生まれたのか、見逃している部分があるのではないかなど、自分たちの評価とSHaiNとの整合性という部分をチェックしていきました。差異があったケースはほんの一握りでしたが、私たちがSHaiNの評価を理解するためにも有益でした」。
選考の準備に伴う雑多な業務が減り、その分の時間や労力を選考業務そのものに注ぐことができているようだ。
「弊社では対人面接時とSHaiN、同じメソッドを使っていることから、導入当初はSHaiNの評価を対人面接時に再確認するといった使い方をしてきましたが、現在は選考フェーズそのものの役割を定義していくことでより良い選考ができると判断しています。SHaiNは人の資質、基礎的な部分を見ることができます。次のフェーズで行う対人面接では、精度の高いSHaiNの資料を活用し、自社でより活躍できる人材を探すためにさらに踏み込んだ面接が可能になります」。

任意で設定できるフリー質問も活用している。特に技術職志望者には、学生時代に学んできた内容について質問し、難しいことを簡潔に・分かりやすく・どのような視点で説明するか、といった理系的思考力を見ているとのことだ。いわば「戦略採用メソッド」を知り尽くしているウシオ電機だからこそできるともいえるが『求職者の表面的でない本質を見極めて採用を行いたい』という姿勢が伺える。

一方で、SHaiN導入によって新たな課題も出てきている。「今回グループディスカッションをSHaiNに置き換えたことで、従来まで観察できていた対人関係の構築の仕方がSHaiNだけでは判断しづらいと感じました。この点は課題ですね」。
戦略採用メソッドやSHaiNの機能を徹底活用しているからこそ、更なる改善点を見出し新たな取り組みを模索している。

先を見通す力がコロナ禍への迅速な対応を実現。Webだからできること、考えが及んだことがある

採用活動に大きな影響を与えている新型コロナウイルス感染症であるが、ウシオ電機の場合、これまで積み重ねてきた取り組みが “吉” と出ていることが多いという。
「今期は新型コロナウイルスの影響もあり、オンライン中心の採用選考にしました。そこで、対人面接の前に通信テストを兼ねて15分から30分の人事面談を取り入れました。面接評価レポートをもとに候補者と軽い面談をすることで、候補者が抱える不安要因を払拭しながら、面談所感も次の選考の参考資料に加えていきました。」従来であれば1人ひとりとざっくばらんに話しができる機会を設けるのは難しかったようだが、工数削減できた時間やオンラインだからこそ実現した取り組みだろう。

また最終選考となる社長面接を取りやめ、権限移譲する形で対人面接は3次面接1回で完結することにした。「3次面接は事業部長クラスの面接になりますが、こちらもオンラインで実施しました。ウシオ電機の選考で特に特徴的なのが技術職の面接なのですが、これまでも1時間程度かけ、事業部長と技術的なディスカッションをしながら行っていました。ホワイトボードを使いながら白熱した議論になるのが通例なのですが、単純にオンライン化しただけではなかなか議論することが難しい。そこでタブレットを選考対象者全員に貸与し、リアルタイムでお互いが書き込みしながら議論するという方式にしました」。
初めての取り組みであり準備は大変だったようだが、候補者からも評価者からも好評だったようだ。「従来の採用方法が取れなくなったとしても、別の形で候補者が熱量を伝えることができる方法を用意すれば何の問題もありません。次のステップのためにしていた下準備がすべて新しい対応へとつながり、結果が出ていると実感します。形や環境が変わっても、大切なのは“候補者と向き合うこと”です」。

内定後は面接評価レポートをはじめ、これまでの選考資料を全て取りまとめ、1人ひとり個別サポートをしている。たとえばグローバル指向が強い学生には海外拠点のメンターをつけるなどして、入社の動機付けを続けている。今後は職種別採用も視野に入れているほか、外国人採用にも積極的に取り組み、現在現地に出向いて行っている面接をSHaiNに置き換えていく計画もあるようだ。
「来年も柔軟な発想で採用活動に取り組んでいく予定です。例えば、候補者が自らのスケジュールに合わせてインターンやセミナーを選択できたり、対人面接も引き続きオンラインで実施しようと考えています。SHaiNは今後もさらに活用していく予定ですが、フリー質問の細分化や動画化など、さらに充実したサービスを期待しています」。

ウシオ電機の採用活動は、常に試行錯誤しながら新しい取り組みを行い、変化を恐れず先を見据えて動き続けている。

2020年8月17日時点

スタンダードプラン

学校法人穴吹学園 穴吹カレッジグループ

SHaiNを活用した就職活動への第一歩を踏み出す意識付け

中四国地区に16校の専門学校を擁する総合専門学校グループ「学校法人 穴吹学園 穴吹カレッジグループ」は、専門性の高い教育と徹底した就職サポートに定評があり、毎年多くの卒業生を送り出している。この就職率の高さの背景には、一人ひとりの就職活動の中身にこだわり、納得のいく仕事に結びつけるための「就職を意識付ける」さまざまな取り組みを行っている。
その一つが、2018年に専門学校初の試みとなった対話型AI面接サービスSHaiNの活用だ。導入から2年目を迎えての状況を、広報・事業企画部の吉川知親さんとキャリアセンターの浜崎育子さんにお話しいただいた。

高い就職率を支える手厚いキャリア教育と支援体制

専門学校には、職業に直結するスキルを身に着けようとする人が集まるため、就職率の高さが大きな魅力のひとつとなっている。しかしながら企業様からは度々、面接選考において『回答が似通っており個性が見えない』『自分を出せていない人が多いのではないか』といった声を受けていた。

穴吹学園では35年前の開校時から就職支援に重きを置き、キャリアサポートの資格を有した就職支援スタッフを配置し、本人が実際の学びを活かして納得して働ける職に就くための支援体制を整えてきた。浜崎さんは「このような企業の声を背景に“就職指導の中で私たちにもっとできることがあるのではないか”と、様々な施策を検討・挑戦していく中で、時代にあった取り組みとしてAI面接の活用が始まりました」と語る。

AI面接を受けた2019年度「就勝ゼミ」のゼミ生

 

SHaiN導入のインパクトは大!業界の先を行く斬新な試みが始まった

穴吹学園の就職指導は早期にスタートする。学校や学科によって2年制、3年制などの年限の違いがあるが、入学直後の段階から就職への意識付けを行うという。2年制の場合は1年生の10〜11月には就職活動の準備をスタートさせ、早い時期に“働く”ということへの自覚や目標を持たせることが重要だ。

穴吹学園では学校や学科にとらわれず、特に就職への意欲が高い学生を集めて「就勝ゼミ」を開催している。このゼミを主宰する森吉弘先生の指導により、ゼミ生がSHaiNを受検しその結果をもとに適切な指導を受けるという、専門学校としては初めての試みが始まった。
「専門学校初の対話型AI面接サービスの導入を発表したところ、大きな反応がありました。地元テレビ局の番組内で紹介されたこともあり、学生や入学希望者はもちろん、私どもが就職指導などで招かれる地元高校の先生からも『新しい取り組みをされているんですね』と声をかけられたことがあります。入学時のパンフレットやオープンキャンパスでも積極的にアピールしており、手ごたえを感じています」と吉川さんは語る。
浜崎さんは導入当初の出来事を思い出しながら話してくれた。「最初は職員からも漠然とした不安や、AIがどのような質問をするのだろうか、といった戸惑いの声もありました。しかし、職員の目で見た学生の印象と面接評価レポートの内容とが一致している部分が多く、かつ、きちんとしたメソッドの裏付けがあるという説明を受け、すぐに納得しました。今年度はさらにAI面接を十分理解したうえで活用していく段階に入っています」。

 

自分の強みと弱みを知ることで、就職戦線に自信をもって打って出る

「就勝ゼミ」のゼミ生はSHaiNの面接評価レポートをもとに指導を受けるが、受検に対する反応はどうだったのだろう。「当初はスマホの操作やアプリに対して戸惑う学生もいましたが、職員も慣れてきたため今では的確なアドバイスができています。最近、新しい動画マニュアルができたことでさらに操作がわかりやすくなり、サポートするのも楽になりました。AIが行う深掘り質問に対して、『色々と突っ込まれて疲れた』という声もありましたが、これはある程度必要な負荷だと思っています。一方で、事前にある程度の面接時間や深掘り質問の可能性を伝えて心構えを持たせたほうがいいのか、何も知らない素の状態で受検させるほうがいいのか、学生自身の自覚の問題もあるため悩ましいところです」と、SHaiNをいかに学生にとって有意義なものとして活用するか、を考えていると浜崎さんは語った。

吉川さんからは導入後の学生の声を伺った。「受検した学生からは『質問の深掘りをされることで自身の強みや弱みが具体的にわかった』『苦手な部分を意識的に克服したいと思った』といった声が出ています。通常では気づけなかったことに気づくことができ、自分なりにどう改善をすれば良いかを考える機会になっており、それらが本人の自信にもつながっている。私たちも、これまで以上に学生に合わせて的確なアドバイスができるようになりました。実際にAI面接の導入直後に企業受験した学生からは、第一志望に合格したという嬉しい報告も数多くあります」。「“話し方や言葉癖、姿勢などを見直すだけでも印象は変わる”という基本的なことはまず押さえて指導するものの、A I面接のように就活前に自分の資質について客観的な評価を見る機会はなかなかありません。『就勝ゼミ』では、基礎的な部分を動画や音声を交えてアドバイスするだけでなく、面接評価レポートを活用してさらに長所となる部分を伸ばし不足している部分を指導することができるので、学生が想い描く将来の夢を少しでも支援できているのかな」と浜崎さんは話す。

 

今後、SHaiNをどのように活用していくのだろうか。最後に吉川さんにお答えいただいた。
「面接評価データを蓄積していくことで、学科ごとの学生の特徴や傾向を分析ができるのではと考えています。これにより、将来的には『●●業界を目指す人には**といった特性がある』『▲▲の職種には□□の適性が必要』など、さらに踏み込んだきめ細かい指導も可能になります。資質にマッチした企業選びをアドバイスできるようになれば、仕事への動機付けやモチベーションアップ、早期離職の減少にもつながるのではないかと期待しています。また今年度からは増加傾向にあるオンライン面接への対応にも効果があるのでは、と考えています」。

就職活動を始める前にSHaiNを活用する———。
学生・学校・企業のすべてにメリットがある就活のカタチが見え始めている。

2020年7月15日時点